「わかりやすい」話だけで、講義内容が本当に身に付くとおもいますか?
こんにちは。長谷川亜由美です。
いまの会社を設立する前、もう12年前(2001年)のことですが、私は自宅でパソコン教室をひらいていました。
6年間で、2000回以上の授業を行い、検定試験では満点合格者を多数輩出し、受講生は県外からもわざわざやってくるほど。
ほぼ、マンツーマンだったこともあり、受講生のほとんどが
「先生の授業は、本当にわかりやすい!」
と、言ってくれていました。
でも、それ、違うんです。
わかりやすく話すことは、もちろん心がけていました。
でも、私がもっとも、心がけていたのは
「忘れにくい伝え方」 です。
どんなにわかりやすくっても、何度聞いても忘れてしまうようなことでは、無意味なんですよね。
まだまだ、インストラクション技術がおぼつかなかったころ、毎週1度通ってくるはずの受講生が、毎回同じことを訪ねてくるので
「なんて忘れっぽい人なんだろう」
と、思っていたのですが、そうじゃなかったんです。
私の伝え方が未熟なせいで、わかりやすくて忘れやすいことばかりになっていたからでした。
そのことに気づいてからは、忘れにくい工夫を重ねました。
10年たっても忘れずに、使える技術をお伝えする。
技術指導者としては、ごく当たり前のことですが、意外と知られていません。
「わかりやすい」ことが素晴らしいことみたいになっていますが、それだけじゃ、あなたの技術は伸びません。
そればかりか、お金の無駄遣い、時間の無駄遣いになります。
「わかりやすい」というのは、時として「わかったつもり」になる危険をはらんでいます。
忘れっぽいのは、あなたのせいではなく、教える先生が未熟なせいです。
誰かに師事するときは、わかりやすさより、忘れにくい伝え方をしてくれる人を、選ぶといいですよ。
わかりやすさより、忘れにくさです。